カーネーション

ゆきちゃん(義母)は、隣の町の農家の次女として生まれました。

彼女が八歳になったころ、彼女のお母さんが亡くなられたそうです。
病気だったのでしょうか。あえて深くまで聞きませんでした。
ゆきちゃんの家族はおとうさんとおばあちゃんそしてお兄さんとお姉さんでした。

小さなゆきちゃんの面倒はおばあちゃんがみてくれていたようですが、お母さんと違い目の届かないこともあったようです。気持ちは上の空で、学校の勉強に身が入らなくどんどん成績が下がっていったと話していました。


ある時、小学生だったゆきちゃんのところへ近所の同姓同名のお姉さんあての恋文がとどいてしまったことがありました。家族は大慌てでお姉さんのところへもっていったそうです。
同姓同名のお姉さんと恋人さんのその後のことはゆきちゃんは話しませんでした。

ゆきちゃんがお年頃になったころ、隣の町の奥さんがゆきちゃんのところへやってきました。
縁談話です。
ゆきちゃんの家は貧しい農家ではありましたが、働き者で負けず嫌いのゆきちゃんです。
評判を聞きつけて。。。ってことでしょう。(昔ですよね。)
奥さんは大事にしますからとか幸せにしますからといったのでしょう。
その約束は通常は果たされることはなかったことでしょう。

ゆきちゃんは、ここに嫁いで本当に苦労したと思います。
若い時はあの奥さん(姑)にいじめられることが多々あったようでした。

負けず嫌いのゆきちゃんは本当に頑張った。
私はやめてしまいましたが、負けず嫌いのゆきちゃんだったらやっていたかもしれません。

ただ、その奥さん(姑)がとても良い着物を一つ染め直していたことがあったそうです。
嫁に行った娘たちの誰かに渡すものばかりと思っていたそうです。
「何言っているんだよ。あんたにあつらえたものだよ」

ゆきちゃんはどうかんじたのでしょうか。
何もそれ以上語りませんでした。

あの奥さん(姑)は、ゆきちゃんが最後まで看取りました。
嫁に行った娘たちでもゆきちゃんの旦那さん(義父)でも奥さんの旦那さんでもありませんでした。

ゆきちゃんは85歳になりました。
四年前旦那さんを亡くし、ゆきちゃん自身も認知症を患っています。
そのゆきちゃんへ息子である主人の死を誰が話すか

口火を切ったのは私でした。
「今日はお父さんが帰ってくるからね。」
お布団をしいていたので「具合が悪いのかい」とゆきちゃんが言いました。

私は言葉に詰まって返答することができませんでした。
「具合が悪いのでない。亡くなってしまったのよ」と答えたのはねえさんでした。

ゆきちゃんは号泣し、その日は一口も食事をしないで床に就きました。

あの日からにゆきちゃんは、少しづつ弱ったように感じます。

ニコニコしていても、時々泣いているゆきちゃんがいました。

あれから三か月が過ぎようとしています。
ゆきちゃんは息子を思い、もう泣くことはありません。
ゆきちゃんの中で新たな時間がながれ始めたようです。4





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この記事へのコメント

2018年07月09日 12:10
こんにちは😄
今日は、こちら鹿児島は、雲はあるものの久しぶりの青空が見えています。

ゆきさんのお母様が、なぜ亡くなられたのか聞けずにいるパックさん、お優しい方なんだろうと思います。
ゆきさん、さぞや 苦労されたことだろうと思います。
ゆきさん、残りの人生を心穏やかに過ごされるといいですね。
パックさんも お世話が大変だと思われます。ご自愛くださいね😄。
2018年07月10日 08:32
わらびさん
おはようございます。
九州の方はニュースから流れる情報を聞くと本当に胸が痛みます。

ゆきちゃんは、色々困ったことをしながらも穏やかに毎日を過ごしています。
お心遣い、有難うございます。
介護施設のこと少しづつ取り入れて家族がつぶれないようにしていくとこも重要ですよね。

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